愛知県西尾市でお茶体験


こんにちは、 日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。

和く和く 西尾抹茶ミュージアムなるものがあるのをご存知ですか?

抹茶で日本第2の生産量を誇る、西尾のあいやさんが経営する、和く和く抹茶ミュージアムに行ってきました。

和く和くミュージアム
Wakuwaku museum

あいやさんと言えばドイツでも有名な日本茶の会社です。
その本拠地西尾に構えられたこのミュージアムは体験型なのもあって予約制なんですが、予約可能な3か月先までほぼ全て予約で埋まっているほどの人気ぶり。じゃあ日付が変わるタイミングを見計らって・・と考えるのですが、なぜかすぐに予約されているという始末。。予約の予約なんてあるのでしょうか汗 どちらにしろ早めの予約が吉のようです。

交通手段ですが、西尾駅から和く和くミュージアムまでは30分程徒歩だと歩く必要がありますので注意です。ほとんどの方が車で来られるんでしょうね。

この体験コースは500円の入場料がかかります。 チケットを手に入れて受付に渡すと、奥は待合室になっており、部屋中に抹茶を使った各製菓会社の製品パッケージが飾ってあるというしつらえ。抹茶は今やブームと言っても過言ではない人気なんだと実感させられます。


時間がきたのでついに入場。私が申し込んだのは5人制のコースでしたがその日は3人しかおらず、あとの二人は予約したものの連絡も無しで欠席とのことでした。


まずは抹茶の栽培方法や製造工程を説明と共に学びます。
抹茶を製造している工場風景も見ることができて、無数の石臼が自動で一定の速度と共に碾茶を抹茶にしていきます。(碾茶とは抹茶になる前の細かいお茶の葉です)
碾茶を臼で引くのはもちろん自動石臼ですが、抹茶の原料である碾茶を入れるのは人の手で、定期的に石臼へ入れていくようです。結構大変な作業だと思います。

抹茶碾き臼機


一通り工程が分かったところで今度はお茶の体験です。
つまりはお茶の葉のグレードの違いでの色や味の違いについて自分で試して知ったり、3種類の違った品種の碾茶から自分でブレンドしたものを自ら石臼で引いてそのお抹茶を茶室でいただく、というもの。


碾茶飲み比べ
Tencha


普段茶道をしている立場からすれば、抹茶を飲む機会は何度もあっても抹茶をブレンドして作ることは滅多に出来ないことなので、とても興味深く貴重な体験です。

碾茶 自分で挽いてみた
Tencha self product


コースの最後に茶室で抹茶を飲む体験があるのですが、抹茶とお湯を入れてもらった茶碗を受け取り自分で抹茶を点てて飲むことができるので、全くの初心者の方にはより新鮮な体験となるかもしれません。もちろんお茶菓子も共についてきます♡ 

抹茶体験
my matcha and matchasweets


そして最後はショップに行って抹茶にちなんだお菓子やお茶等を購入できます。参加者には一定額以上で小さなプレゼントもあるようなので要チェックです。

ミュージアムを出た後も、西尾に広がる抹茶の茶畑を見学してきました。愛知県が誇る抹茶の産地西尾。全国第2位の生産量は然り、食品の地理的表示GIにも登録されてますます今後有名になっていくことでしょう!

西尾の茶畑
tea garden in Nishio

5月は夏の始まりです。

こんにちは、 日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。


茶道の世界(旧暦の考え)では5月からは夏の始まり。

これは、5月6日の立夏を境にして区切られています。

半年に一度入れ替わる、お釜を沸かす炉と風炉ですが

5月から10月まで夏の釜、

風炉を使うことになります。

風炉
sfuro

冬に使う炉では、亭主と客の間にお釜が置かれる為、
暖を取るという意味もあるのですが

寒い冬が終わり暖かくなると
むしろ暑くならないように火元を客から遠ざけるという意味で
風炉を使います。

形式的なものだけではなく、ちゃんと意味がある。

これが日本の茶道の意義です^^


ドイツでは輸入制限やいろいろ難しい問題がある為
本物の炭は使わず電熱式の風炉ですが、

これから半年、
夏に向かって夏のお点前がんばっていきます!

抹茶飲み比べ

こんにちは、 日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。

日本茶サロンenで提供するお茶を日々検討中ですが、今回書きます抹茶はお茶の中でも比較的優劣決めやすいジャンルです。

というのも大体が、

①価格によってグレードが分かる

②お濃茶のように濃く淹れても飲めるものほどグレードが高い

③今のところ産地が限られている

この3点の項目で決まるからです。

西尾の茶畑

特にヨーロッパで売るとなると、ほとんどの製品がはじかれると言っても過言ではありません。抹茶は栽培時に窒素(いわゆるアミノ酸の素)を大量に含ませる為、化学的添加物に厳しいヨーロッパに輸出が叶わず限定的な商品のみとなるからです。

茶道でよくお茶を飲む私も、やはり旨味が多い抹茶の方がおいしいと感じますし、何より旨味がないと苦くて飲めたものではありません。

ヨーロッパではオーガニックというカテゴリーは日本より数段付加価値が上がりますが、それでも苦くて美味しくないものを飲んだら正直高いお金を払ってまで飲みたいか?となると思います。

抹茶の産地、といえば一に京都宇治、二に西尾ですが、その中でもここは!という会社に出向いてお話を伺ってきました。やはり皆さん美味しいオーガニックの抹茶づくりには苦労されているようですね。

早速いただいた試飲抹茶を飲み比べてみることに。
美味しいお茶でも飲み比べて初めて気づく美味しさや違いがありますから。

結果は、、

うーん、やっぱりオーガニックということはできるだけ自然に育てているわけで、良くも悪くもナチュラルな味。薄茶が限界かなというレベルでした。

ただ、その中でも抜きんでてこれは悪くないな!という物もいくつかあったんですね。
旨味とはまた違う感覚、でも苦くない。



意外なことに、値段も様々でした。日本では、オーガニックであることよりもより美味しいものに重きをおくことからこうなっているのでしょうか。

このように、日本人でもあっと思うようなレベルの物を提供できるのを目標に日本のお茶をセレクトしていきたいと思います。そういう意味でも分かりやすく限られた素材である抹茶飲み比べは大変楽しい!


最終的にどのようなenの抹茶セレクトになるかはオープンしてからのお楽しみです。