さて、本題に入って日本茶の品種ですが、日本で登録されているもので60以上、登録されていないものも合わせると100以上もの種類があるようです。
又、品種というだけでお茶農家の方もただ好きなように選んでいるわけではなく、
味の特徴はもとより、摘採の時期、気候や防災・防虫、育てやすさ等を考慮して
いくつかの品種を選んで育成されている農家さんが多いです。
日本茶の有名品種と言えば、やぶきたですが、
特徴と言えばバランスの取れた美味しさに加えて育てやすさから
現在もほとんどの農家さんがやぶきたをメインに栽培されているのが現実で、収穫量は品種全体の75%にも上ります。
ただ、そうすると摘採時期にとてつもない仕事量となり、
さらに災害を受けた際のリスクも伴う為、
他の品種も並行して栽培する必要性が出てきたわけですね。
さらに、育てるお茶の種類や地域によって品種を変えるという農家さんも多く、
煎茶なら やぶきた、さやまかおり、ゆたかみどり
玉露なら 宇治みどり、ごこう
かぶせ茶なら あさつゆ、つゆひかり
釜炒り茶なら たかちほ、みねかおり
紅茶なら べにふうき、べにひかり
等、ベストマッチングを目指して栽培されます。
(あくまで例なので、別の組み合わせももちろんあります)
以下、en-chaのお茶ラインナップを中心に有名品種の特徴を書いてみます。
やぶきた ・・・ 日本のお茶の品種の代表格。優雅な香りとバランスの取れた滋味を持ち、品評会でも成績が良い為お茶農家から好まれる品種。
おくみどり ・・・ やぶきたからの掛け合わせ品種で、同じく香り・水色・滋味と優れたバランスを持つ。すっきりとした香味で飲みやすい。
在来 ・・・ 元々お茶が中国から伝わった際持ち出された品種で、全体の2%ほどしかない。基本的に挿し木で育てるお茶の木に対して在来種は種から育つので、一本一本に個性がある。
香俊 ・・・ 比較的後から交配された品種で、主に香りに特化している。独特の渋みがあり、味も濃く、個性が強い。en-cha一押し品種。
静7132 ・・・ やぶきたからの掛け合わせ品種だが、元々は特徴がないとの理由で名前も付けられなかった。後になって桜葉の香りがすることが判明し脚光を浴びた品種。ブレケル氏もお勧めしている。
べにふうき ・・・ べにがつく品種はアッサム種と中国種の掛け合わせで、主に紅茶向けに交配されたお茶が多いが、その代表格で和紅茶に使われる。緑茶にして飲むと、花粉症に効くメチル化カテキンが含まれているということで一躍有名となった。
いかがでしょうか。
ただお茶を飲んで味を楽しむのももちろん良いですが、お茶そのものの背景や性格を知ったうえで飲むと、また違った美味しさを感じられますよね。
あなたのベスト品種、よかったら探してみてください^^