抹茶飲み比べ

こんにちは、 日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。

日本茶サロンenで提供するお茶を日々検討中ですが、今回書きます抹茶はお茶の中でも比較的優劣決めやすいジャンルです。

というのも大体が、

①価格によってグレードが分かる

②お濃茶のように濃く淹れても飲めるものほどグレードが高い

③今のところ産地が限られている

この3点の項目で決まるからです。

西尾の茶畑

特にヨーロッパで売るとなると、ほとんどの製品がはじかれると言っても過言ではありません。抹茶は栽培時に窒素(いわゆるアミノ酸の素)を大量に含ませる為、化学的添加物に厳しいヨーロッパに輸出が叶わず限定的な商品のみとなるからです。

茶道でよくお茶を飲む私も、やはり旨味が多い抹茶の方がおいしいと感じますし、何より旨味がないと苦くて飲めたものではありません。

ヨーロッパではオーガニックというカテゴリーは日本より数段付加価値が上がりますが、それでも苦くて美味しくないものを飲んだら正直高いお金を払ってまで飲みたいか?となると思います。

抹茶の産地、といえば一に京都宇治、二に西尾ですが、その中でもここは!という会社に出向いてお話を伺ってきました。やはり皆さん美味しいオーガニックの抹茶づくりには苦労されているようですね。

早速いただいた試飲抹茶を飲み比べてみることに。
美味しいお茶でも飲み比べて初めて気づく美味しさや違いがありますから。

結果は、、

うーん、やっぱりオーガニックということはできるだけ自然に育てているわけで、良くも悪くもナチュラルな味。薄茶が限界かなというレベルでした。

ただ、その中でも抜きんでてこれは悪くないな!という物もいくつかあったんですね。
旨味とはまた違う感覚、でも苦くない。



意外なことに、値段も様々でした。日本では、オーガニックであることよりもより美味しいものに重きをおくことからこうなっているのでしょうか。

このように、日本人でもあっと思うようなレベルの物を提供できるのを目標に日本のお茶をセレクトしていきたいと思います。そういう意味でも分かりやすく限られた素材である抹茶飲み比べは大変楽しい!


最終的にどのようなenの抹茶セレクトになるかはオープンしてからのお楽しみです。

お茶との出会い②

こんにちは、 日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。

前回から続けて私が日本茶を愛するようになるまでの経緯を綴っています。

さらにお茶へのさらなる関心となったのがドイツで最初に勤めたお寿司屋さんでの仕事でした。
そこではお寿司の他に、いろんなジャンルの90種類のお茶を本格的に淹れて提供していたので、必然的にお茶の勉強をすることになったのです。
そこではお茶ごとの正確な量、お湯の温度、蒸らし時間が正確に決められていて、お茶という物はそのお茶に合った淹れ方をすることで初めてこんなにおいしくいただける、ということを勉強できました。
さらに私は茶道経験を生かして抹茶を点てて提供する、いうこともやっていました。

その時には私の日常生活にお茶という物が必要不可欠になっていました。

そういったところから、自分のお店を持ってこのコーヒー文化の根強いドイツで専門的なおいしいお茶を広めていきたい。そう思うようになったんです。

そこからはいろんなカフェを訪れたり、お茶を飲み比べたりを楽しみながら繰り返して、自分の中でのお茶サロンの価値観を育てていきました。

今後どうなっていくかはまだまだ分からない日本茶サロンenですが、私なりのモットーで楽しみながら進めていきたいです。

だらだら書いてしまいましたが、長文を読んでくださりありがとうございました!

お茶との出会い①

こんにちは、 日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。

突然ですが、お茶はお好きですか?どのくらいの頻度でお茶を飲んでいますか??

このブログでは、お茶に興味がある方、毎日お茶のある生活を過ごしている方、お茶に知識がある方を中心に、そうでない方にもこれから興味を持ってもらえるようなお茶にまつわるお話を書けたらいいなと思っています。

今回、まずは私のお茶との出会いを書いていこうと思います。

fxxuによるPixabayからの画像

お茶を愛飲している私もそうなってからの歴史はそこまで長くはありません。
子供の頃から麦茶で育った私はいわゆるお茶(お茶の葉を使った茶)とは無縁な人間で、興味を持とうとも、その環境になかったので機会すらなかったわけです。もちろん興味も皆無でした。

小学生の頃は甘いリプトン紅茶を飲んだ際、レモンティーか何かで香料も甘さもたっぷりな飲み物に、むしろ気分が悪くなりその後敬遠。
そのうちウーロン茶が流行りだして飲む機会もあったのですが、何かしら紅茶と似た外国のような味がするような、なんとも言えない味に正直おいしくは感じなかったです。
ウーロン茶は当時脂肪を燃焼するということで話題になり、たちまち流行りだしましたね。
中国人はあんな脂っこい食事をしていてもウーロン茶を食事と一緒に飲むから体型を維持できる~なんて噂を聞きながら私自身も味よりもダイエット目的で飲んだりしてました。

そうしたうちに、高校の文化祭で茶道部の催したお茶会で抹茶を飲む機会があったのです。抹茶という物は聞いたことがあっても飲んだこともないし、どういう風に飲むのかも分からなかったのですが、出てきたのはびっくりするほど甘ーいお菓子と飲み切れないほど苦ーいお抹茶。
こんなものを飲むなんてどうかしてる!というのが正直な感想でした。今思えば学校の茶道なんて部費も限られているわけだし相応のレベルのお茶だったのでしょう。でもそれによってお茶に対する印象が決まってしまったのはもったいないことでした。

その後もお茶に特別関わる生活はありませんでした。中学高校と厳しいバレーボール部に入っていたので、飲み物は基本清涼飲料水でしたし、甘党な私は炭酸飲料をよく飲んでいました。

こんな私がどうして寝ても覚めてもお茶のことしか考えないほどになってしまったか。

それはまさかのドイツが私にお茶の熱を呼び覚ましたのです。

人生というのは本当に一つの事がきっかけで一変してしまう物なんだとつくづく思います。

高校生から憧れたドイツに留学した私は通っていたドイツ語学校でこんな質問を突然受けます。

「あなたの国の文化には何がありますか?」

一見何でもない普通の質問のように思えますが、この質問にあなたなら何と答えますか?

もちろん私にだって日本の文化を指折り言っていくことくらいはできました。
でも、それについて詳しく説明できるかといったら話は別。

その時の私は本当に日本人として恥ずかしくて、帰ったら絶対日本の伝統文化を何か身に着けよう!と心に決めたのです。

そこで選んだのが寿司と茶道でした。
寿司は通える範囲の自営のお寿司屋さんに頼んで接客のアルバイト、茶道も近所で教えているという先生のところで月3回通うことにしたのです。これも思い立ったら即刻行動しないと気が済まない私の性格を表しているのですが、今思えばあの時始めておいてよかったなと思っています。というのもドイツではかなりの年数ドイツの寿司屋で働きましたし、茶道も環境により間が空いたりしながらもずっと続けているからです。

そしてこのアルバイトで働いた寿司屋でサービスとして煎茶を、茶道で抹茶という実物に対面したのでした。

長くなるので続きは次に続きます!