中置手前 ー夏から冬への移り変わりー 

こんにちは!日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。


9月から10月にかけて日本茶のワークショップが頻繁に続いたので、
ブログの更新が久しぶりになってしまいました。

まだまだ未熟ですし反省するべきところもある日本茶ワークショップですが、
皆さんにお茶を楽しんでいただけてとても勉強させていただいてます。


この一か月の間にほうじ茶や日本のお菓子なども入荷したので
よかったら商品リストもチェックしてみてくださいね😊
https://en-cha.de/tee-liste/




10月25日にハイデルベルクの市民講座(VHS)にて茶道のコースが行われたのですが、

今回のブログではそのコースでも行った、
秋のお点前、中置出前を紹介したいと思います。


10月は夏の釜を使う最後の月です。

中置とは、名の通り真ん中に置くという意味で、
涼しくなってきた気候に合わせて、
夏はいつもお点前の左側(客とは反対側)にあった釜を少し客の方に寄せて、
暖かさも感じられるように行うお点前です。

格別棚は使わずに、代わりに細くて長い水差しを隅に置いて使います。

Übung im Sommer
Nakaoki Temae


ドイツの秋は、一気に寒くなるため
気が付くと終わっているくらい短いように感じますが、

茶道のお稽古の中で使うお道具だけでも
秋らしいものを使って、

味わい深いお点前ができたらいいなと思いました。

市民講座で参加者の皆さんに喜んでいただけたのならうれしいです!

大徳寺での利休忌訪問

こんにちは!日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。


ずいぶん前の2019年頭のことなのですが、
京都の大徳寺で毎月千利休の月命日に行われる利休忌を訪問しました。


千利休は秀吉の命で旧暦の1591年2月28日に自害することとなりましたが、
お墓は京都の大徳寺にある聚光院にあります。

その記録から毎月28日には月命日として法要が行われ、
日本全国から茶道を嗜む人々が訪れ、お焼香を上げてお茶席に参加するのです。


さらにはその毎月のお茶会は表千家、裏千家、武者小路家の三千家が交代で担当するようです。
私が行った1月は偶然にも私の流派である表千家だったのですが、やはり訪れる人も表千家の人が比較的多いため、表千家の2倍の人口を誇る裏千家が担当のお茶会に比べて混み具合が少し緩やかとのことでした。


Tor von Jurakuin in Dairtokuji, Kyoto

朝10時からまず法要が始まります。
お供えとして二千円を封筒に入れ係の方に提出し氏名を記帳した後、引き換えにお茶席の番号札をもらうのですが、もちろん参加者は数えきれないほどいるので、記帳順に何席分か待つことになります。

私は前日京都に宿泊して備えたのですが、残念ながら着物の着付けに手間取り、法要ぎりぎりの時間に到着することに。一人だったので手際の悪さもありましたが、いただいた番号札は5席先の番号でした。一席30人ほどで30分程かかるので、2時間半はかかるということ。

結構な時間待つことが分かったので、その時間を使って大徳寺内で同じように行われている別のお茶席を訪れることにしました。

Zuihoin
Stein-Garten in Zuihoin

そこで訪れることにしたのが瑞峯院です。このお寺はキリシタン大名だった大友宗隣の菩提寺で、特にお庭に特徴があるとのことでおすすめされたことも決め手でした。

瑞峰院でも1月は表千家が担当で、さらに比較空いていた為次のお茶席に入れることとなり、ちょうどよい頃合いに聚光院までもどってくることができました。

聚光院のお茶席は30分と、お茶席にしてはかなり短いですが、お抹茶を運ぶ際などかなり無駄を省いた流れで進んでいったのでなるほどと思いました。 印象的だったのが、水屋仕事でお弟子さんたちが抹茶を運ぶ際、全員が男性、一定の距離を開けて座り、流れ作業で運んでいたことでした。
狭い茶室でぎゅうぎゅう詰めになって必死に参加しましたが、茶道を志す者としてやはり一度参加しておいて良かったなと感じました。

いかがでしたか?
利休忌はほぼ全員が着物姿で茶道経験者ばかりなので、興味程度では参加しずらいかもしれませんが、大徳寺にある他のお寺さんは割とゆったりとしていたので、もし28日京都に行かれることがあれば寄ってみても良いかもしれませんね^^

5月の自主練、桑小卓でお濃茶。

こんにちは!日本茶サイト≪en-cha≫ のオーナーでお茶オタクの真弓です。


コロナ感染問題で茶道のお稽古に3月から行けていません。

せっかくの日本帰国時もお稽古は全てキャンセルとなりました。


こんな時は自宅で練習するしかない!と思い、
せっかくなので着物を着て一人で自主練してみました^^

茶道では、季節に合わせて器やお釜だけでなく、
お棚や水指、建水など、全てのお道具を変えて楽しみます。


練習の際は、毎月大体お棚の扱いを練習するのが主な内容なのですが、
大体使う季節を推奨されるお棚と、いつでも使えるお棚があります。(実際はどれも使っても大丈夫です)



私自身、自宅で自主練する際は、毎回どのお棚を使って練習しようかいつも迷うのですが、

桑小卓は柱の部分が矢のように見えることもあり、
端午の節句につきもの、ということで、5月によく使われるとのことで
5月5日は過ぎてしまっていますがこの機会に練習してみました。


この棚は縦に細長いので、風炉との相性も良く、
水指も細身で小ぶりのものが合います。

一人でするお濃茶も静けさの中で集中できてよいものですが、

あなたも茶道に興味があれば
ぜひ一服飲みに遊びに来ませんか?

en-chaでは、
近い将来ハイデルベルク大学の一部にて
茶道同好会を始める予定でいます。

日本の伝統文化、茶道がドイツでも親しまれて行くよう、
日本茶と日本文化を愛する者として心から願います。